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更新日:2023年11月6日


事業計画の立て方

融資を受ける際には事業計画書の提出が求められます。また、それだけでなく、事業計画は現状よりも業績を拡大しようとする時や、何か新しい事業を始めようとする時に作成したりしますが、3年から5年先までの事業計画を立てることをおすすめします。但し、事業計画の立て方を間違えると、致命的なダメージを受ける可能性があります。本日は、正しい事業計画の立て方について解説します。


目次

1.売上計画を最初に立ててはいけません

2.投資をするからリターンがあります

3.いくら投資できるか?どこに投資すべきか?を考える

4.具体的な計画の立て方


1.売上計画を最初に立ててはいけません

計画を立てるとき、まずは売上の計画から立てる方が圧倒的に多いのではないでしょうか。しかし、計画の中で最も思い通りにいかないのが売上高です。思い通りにいかない売上高を基準にした計画に取り組むのは大変危険です。


例えば、初年度で5,000万円の売上高が見込めると計画したとします。5,000万円売れれば、原価を2,500万円、 人件費を1,000万円、広告宣伝費を500万円かけても、 計画上は1,000万円残ります。よって、計画通りに5,000 万円の売上高を見込んだ仕入、人材雇用や広告宣伝を行うと・・・費用は計画通りだが、売上高が計画通りにいかず、たちまち資金繰りが逼迫する、という事態に陥ります。


2.投資をするからリターンがあります

売上高は結果です。仕入、営業マンの雇用、設備の投入などが原因となって、売上高という結果が生まれます。損益計算書は、 結果である売上高が先に来ていますので勘違いしがちですが、 実際は費用が先行し、後から売上が立ってきます。計画を立てる際に、「リターンがこれぐらい見込めるから、これだけ投資をしよう。」と考えるのではなく、「現実的に投資できる金額 はこれぐらいだから、リターンはこれぐらい見込めるのではないか。」と考える方が現実的です。「投資をするからそれに見合ったリターンがある。」というシンプルな原理原則を忘れてはなりません。

3.いくら投資できるか?どこに投資すべきか?を考える

計画を立てる時に最初に考えるべきことは、「自社はどれぐらいの金額を投資に回すことができるのか?」ということです。 たとえ、3年目の売上高が10億円、費用が8億円で利益が2 億円となる計画を立てても、8億円の費用を費やす実力が自社に備わっていなければ単なる空想です。資金調達力も含めて、 自社の投資能力を正確に把握する必要があります。次に、その資金をどこに投資すれば一番効率よく利益をあげられるか、について考えましょう。


4.具体的な計画の立て方

①自社が投資可能な金額を把握する

②①の金額を、「何に」「誰に」使えば最も有効かを考える

③①の金額を設備投資と6か月程度の費用に振り分ける

④③の金額を費やした時、6か月以内に損益分岐点売上高を達成できるかどうかを検証する

⑤自信がなければ投資金額を小さくして損益分岐点を下げ、再度検証する。(繰り返し。)


妄想の売上計画から計画を立て始めるのではなく、現実的な投資可能額から計画を立て始めてください。致命的なダメージを受けるリスクが小さくなります。


今回は新規事業を行う場合の計画についてお話ししましたが、企業の理想としては、大きな投資計画がなくても、毎期毎期事業計画を作成すべきです。目標を設定し、それを達成するには何をしなければならないか、またこの計画なら資金繰りは大丈夫なのかというのを考えながら経営するのと、どんぶり勘定で経営をするのとでは、企業の成長度は雲泥の差があります。事業計画に興味がおありの経営者の皆様。お気軽にご相談ください。

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