大阪で創業される方必見!創業してから行うこと(財務編)

更新日:2018年8月3日


資金繰り計画を立てる


創業時の事業計画なんてまずそのとおりに進むことはありません。計画通りに進むのであれば、創業者の皆さんが大成功を収めているはずです。特に売上金額については、相手があることなので、思い通りに行くことは余程の方でない限りは難しいかと思います。

それにも関わらず、資金繰り計画を立てることを推奨しているのはなぜかと言いますと、創業時に一番注意しなければならないことは資金繰りが黒字転換するまでの期間いわゆるデスバレー(死の谷)をいかに早く乗り越えるかということです。日本政策金融公庫の調査資料によると、創業者の6割の方が事業が軌道に乗るまで6か月超の期間を要しています。事業の種類によっては、1年以上の期間を有するケースもあります。あと数か月位で黒字化できそうな状況まで持って行けたのに、資金が枯渇したため、廃業に追い込まれるケースもあります。資金力の乏しい創業時は特に資金繰りの状況をこまめに把握する必要があります。

売上及びそれに連動する仕入等の変動費の予測は難しいですが、家賃・通信費等の固定費については、ある程度の予測がつきます。固定費から資金がどの位まで続くかというのは比較的容易に推測することができます。

簡単な例で確認してみます。 売上金額:0円 仕入金額:0円 家賃等の固定費:100万円/月 創業時の余剰資金:1,000万円

このケースであれば、毎月100万円の支出があるので、1,000万円÷100万円=10か月で資金は枯渇します。何もしなくても10か月は持つということがわかります。

では、次に売上があるケースで確認してみます。 売上金額:50万円/月 仕入金額:10万円/月(利益率:80%) 家賃等の光熱費:100万円/月 創業時の余剰資金:1,000万円

このケースであれば、50万円-10万円=40万円の粗利益から固定費100万円の支出があるので毎月は60万円の赤字になります。よって、1,000万円÷60万円≒16.6か月で資金は枯渇します。

では売上がいくらあったら資金収支はトントンになるのでしょうか。 毎月固定費100万円をペイできる利益を計算すればよいので、計算式としては、下記のとおりとなります。

100万円(固定費の金額)÷80%(利益率)=125万円 125万円の売上があれば125万円-125万円×20%の仕入-固定費100万円=0円となります。 このように収支がトントンとなる売上高を損益分岐点売上高といいます。

目安となる売上高がわかれば、身近な目標が​できます。 身近な目標ができれば、そのためにどうすべきか、現在の進捗度はどのようになっているのか、現状の数字からすると資金はまだ余裕があるから、この広告宣伝に資金を投じようかという経営判断を何となくではなく、意図を持って行うことができます。そのためにも資金繰り計画表を作成し、毎月毎月実績値を更新しながら少なくとも向こう1年間の資金繰りを把握することが重要です。


その後の資金繰り管理までおまかせください


実際の資金繰り計画表を作成する場合には、仕入代金の支払と売上代金の入金についてもタイムラグがあるでしょうし、借入金の返済等も考慮しなければなりません。難解というまでのものではありませんが、ある程度の知識が必要となります。

創業者の方がここまでできるかというと経理畑の創業者の方でない限り、中々難しいかと思います。また創業融資をサポートしている税理士も創業融資を行った後は、年1回の申告作業だけ請け負うといった関与が非常に多いです。

せっかく優れたビジネスプランを持ち、営業力もおありの方が、創業後のデスバレーを乗り越えるまでの資金繰り管理を怠ったために廃業されるということを1件でも減らしたいと思っています。また資金繰り管理を行っていれば、最悪借入の返済を猶予してもらうことにより、資金ショートを回避して立ち上がるまでの時間を少しですが確保することも可能です。

現状分析を会計数値によりタイムリーに行い、足元の資金を把握した上で、目標設定を行い、そのためには何をすべきか、資金的にはどこまでなら問題ないか等一緒に考えていける税理士を探している経営者のみなさま。是非一度ご連絡ください。


なお、創業時に行わなければならないことはまだ他にもあります。


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